サークルの合宿(1)

 サークルには合宿というのがある.サークルの多くは夏休みと春休みに行うが,それに加えて5~6月に新歓合宿といったものなどを行うところも多い.私のサークルもそれがあり,1年生のときに初めてのサークルの合宿ということで胸を膨らませて参加したのだ.

 結論としては楽しかった.長期休みの合宿とは違い,土日を使って合宿を行うだけなので,1泊2日の簡易的なものだ.朝早く集合し,バスに乗り込み,合宿場に向かう.到着すると運動できるコートで練習をし,お風呂に入り,コンパをし,朝起きてまた練習をして,バスで帰るのだ.

 いわゆる「ヤリサー」というものの存在を直接確認したことがないのだが,もちろん私のサークルもそういう風俗的によくないことは起こらない.というか信じられない.ヤリサーというものが実際に存在するのであれば,サークルの合宿でそういうことするってどういう神経をしているのか.そんなにヤりたければ宿にタクシーを呼んで2人(人によっては3人以上?)で抜け出してラブホでもいけばいいのだ.

 ただ,酒は飲む.といっても飲ませたりすることはなく,勝手に飲んでるだけだ.飲みたい人間が自主的にコールや飲みゲーというやつでドンチャン騒ぎをしているのだ.そもそもとして合宿の主たる目的はコンパであるという認識の人間が多いのではないだろうか(個人の意見).

 このコンパに行くといよいよ「自分は大学生してるな~」という気持ちになる.ザ・大学生だ.そしてこのころから男女関係も面白くなってくる.いよいよ大学生だ.1女を狙う上級生もたくさんいるし,人々の間の会話もだんだんと色恋沙汰に関することが増えてくる.

 3男マジックという言葉がある.1女からみて,3男は同期の男などよりも頼りがいがあってかっこよく見えるので,3男と1女がくっつくというやつだ.一般的には3男に対して批判的な論評が加えられることが多いと思う.3男マジックについては概念としては正しいと思う.確かにその状況というのは発生する.しかし3男であって彼女がいないという場合,たまたま前の彼女と別れてしまったあとのいい男か,2年間そういうことに縁がなかったあまりいいとはいえない男か,の2種類が多い.もっとも,東大という特性上,いい男であっても周りに女が少なすぎていい出会いがなかっただけのいい男もいるにはいるのだが,ケースとしてはあまり多くない.つまり,3男マジックが成功することはあまりないというのが個人的な感想だ.

 サークルの合宿のコンパというのは長い時間いろんな人と話すのであるから,男女関係も発展しやすい.ここはひとつ大きな転換点であると思う.このコンパについて次回書く.