東大の入学式とクラコン

 東京大学というのは変なところだ.入学式を日本武道館で行う.日本武道館は武道というよりはむしろ一般的には色んなアーティストがライブとかやってるイメージだ.
 そして,さらに変なのは入学式授業が始まって一週間くらいしてから行われる点だ.もはや入学といった感じではない.なんで4月の初旬に行わないのだろう.
 入学式はつまらない.良いことは言っていると思うが,まあそんなに期待していかない方がいい.混んでるし暇だ.というか暇すぎてあんまり覚えてない.
 入学式の夜にクラコン(クラスのコンパ)があった気がする.初めてのクラコンだった.昼間はだいたい地方から来た学生の家族が入学式にやってきて一緒に写真をとったりご飯を食べたりする人がいるが,その後の夜にコンパを行うのだ.無論夜も家族と過ごす学生もいるので,クラコンに全員は集まらない.まだみんなお酒を飲もうという感じではまるでないので,オレンジジュースを飲みながら鍋をつついていた.
 今思えば当時はみんなウブだった.私もそうだ.男子に対する耐性がなかったし,男子もまた女子に対する耐性はなかった.もっとも女子は周りが男子だらけなのですぐに耐性がつくが.クラコンでは男子にかこまれて授業とかサークルとか高校の話などをして過ごしたのだと思う.一方で,イキってる男子もいて,「俺男子校だけど彼女いるからー!」などと,誰も聞いていない情報を声高に叫ぶ者もいる.とりあえずウブなのだ.そういうのを大学デビューというんだっけか.もうそういう言語体系を忘れてしまった.
 入学式の時には最初の一週間が終わっているので,授業の履修はほとんど決まっている.あとは撤退するかどうかを決めるだけだ.追いだし(説明は省く;今はないんだっけ?復活したんだっけ?知らない~)とかそういうのも考えつつ大学にいき,サークルを決めてゴールデンウイークに突入する.そしてゴールデンウイークをあけると,授業をサボったり,恋をしたり,バイトを始めたり,もうすっかり大学生みたいな感じになってくるのだ.